トゥールスレン虐殺博物館に行く
こんにちはー。ウチヤマヒロミです。
シェムリアップでのアンコールワットマラソン完走した翌朝5時。
シンガポールへ帰るみゆきさんと涙のお別れをし(泣いてないけど!笑)
私もそのあと8時前にはプノンペンに向かうバンに乗車して、
グッバイシェムリアップ!!
シェムリアップからプノンペンまでは休憩を一度挟み7~8時間で到着。
14:20頃にはプノンペンのセントラルマーケット付近に到着。
有名なキャピトルゲストハウスにチェックインし、すぐ近くのバスオフィスに
チケットを取りに行くと丁度タイに向かうバスが翌日とのことで….
タイに帰るチケットを17ドルで購入。
そうと決まれば時間がない。
プノンペンに来たら絶対に行こうと思っていた場所がありました。
それは「トゥール・スレン虐殺博物館」。
1976年、クメール・ルージュが「革命に学問は不必要」という理由で
医者や弁護士などの知識人をはじめ罪のない人々を次々と捕まえ、
当時無人だったリセ(学校)を尋問・拷問する場所に転用。
29ヶ月の間14000人の人々が収容されたとされる。
驚くべき事にその中から生還したのはたったの8名。
詳しくはウィキベディアの「トゥールスレン」をご覧ください。
1976年といったら(私自身は生まれていませんが)つい最近のことです。
トゥールスレンのことを知った時、最近までそんな残虐な行為が
ここカンボジアで行われていたことに衝撃を受けたものでした。
知識人が率先して処刑されたことにより
それが今もカンボジアの発展を遅らせている原因となっていると言われています。
宿からトゥクトゥクで1ドル。
トゥールスレンは宿からそう遠くはなく、街中に突然現れます。
でもそれも驚くことではなく、元々は学校だったのですから、当然なんですけど….
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見た目は普通の学校。
門の前に立っていると肩をとんとんと叩かれました。
振り向くと、目の前にバッ!と差し出される手。
ぎょっとしたのは手をいきなり差し出されたからではなく、その男性の見た目。
髪の毛が全くない頭の皮は所々引きつっており、
両目は顔の変形した肉に埋もれてしまっていて、見えているのかいないのか。
その時、びっくりした衝撃でリクシャのお兄さんから受けとった
小額のおつりを渡してしまいました。
病気か、地雷か、アジアではこういうひどい怪我をした人にたまに会います。
トゥールスレン内に入ると、2ドルの入場料+3ドルの冊子で「5ドルだ」と言われ、
それを支払い入場。(冊子は購入しなくてもいいのかも?)
中に入ると、本当にここは学校だったんだという構造。
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中は奇麗なのですが…..
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一歩足を踏み入れるとどこか空気が違うのがわかります。
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クメールルージュが撤退し、施設が暴かれたとき
拷問を受け亡くなった人の死体がそのままになっていたそうです。
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拷問に使われたベッドとその写真。
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当時のままの床のしみ。
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何で罪のない人達が意味の分からない理由の元に殺されなければいけなかったのか
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ただただ恐ろしい。
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残された当時の拷問器具の数々。
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学校の地図か
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このあたりから、施設の持つ異常な空気にお腹にきりきりという痛みが。
上の階などは、一人では歩くのは恐ろしいくらい。
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長い廊下。
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ひんやりとした無機質な鉄のベッド。
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ここで殺された人はこの窓から光を浴びることはあったのだろうか?
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外に出たかっただろうなあ….
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生々しいほどの当時の様子を伝える写真。
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いくつもの部屋があります。
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いつ付いたものか、ひっかき傷
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これだけ見ると普通の学校なのに…
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これは血の染みだろうか
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可愛らしいタイルがこの部屋の荒廃した雰囲気を逆に際立たせている
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階段の踊り場。
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ブーゲンビリアの花が奇麗に咲いている。
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傷の数々。
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注意を促す表示。
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有刺鉄線の張り巡らされた校舎。
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独房の部屋番号か
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撮影はしましたが、ここには恐ろしくて長くはいられない
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こんな狭いところに閉じ込められたら気が狂ってしまう
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壁の文字に恐怖を感じる
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当時のものか
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ここに落ちる光は美しいのに
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木造の独房。
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中は、暗い。
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中に入るのもためらわれる程の空間。
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目を逸らしてはいけないんだけど
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ここのコーナーには亡くなられた方のおびただしい程の写真と
本物の大量の頭蓋骨と、生存者の話を元に当時の拷問の様子の絵が
展示されており、バシャバシャ写真を撮っている人もいましたが….
さすがにここは撮れませんでした…..
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ぐるっと回って1~2時間ほど見たのですが、
ただひたすら「何で彼らは死ななきゃいけなかったんだろう?」と
そればかりが頭の中に。
よく整頓された芝生の広場にはブーゲンビリアが奇麗に咲いた樹と、
夕焼けの柔らかい光を浴びながらバドミンドンをしているカップルがいたりして、
ここで沢山の人が亡くなったなんて本当に信じられない。
歴史は残酷…..。
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のどかに見えるカンボジアの風景も、こんな悲しい歴史が背景にあることがわかると
見る目が変わってきますね。
こんな歴史が二度と繰り返されないことを祈ります….。
なんとも言えない気持ちになりましたが、行って良かったです。
さて、次はまたカムバック・タイ!
まさかの半日滞在でしたプノンペン….。