ヤー語がわからないヒロミとヒロミ語がわからないヤーさん
ここ最近、半年ぶりに休んでいます。
というのも、仕事が6ヶ月満期で終わりました。
(ワーホリは一雇用主の下では半年しか働けない為)
この半年を一言で言うと、「超しんどかった」。笑
ですが、時給もかなり良かったし、途中いきなりクビになった同僚(同じ派遣社員)
もいたのにも関わらず6ヶ月間働けたというのはラッキー以外のなにものでもありません。
最後の一ヶ月間は週6で入れたおかげで6200ドル以上稼ぎました。
(正直死ぬかと思いましたが…笑)
辞める寸前、なぜ週6で働けたかというと責任者のマリさんがホリデーに突入したからです。
責任者のマリさんは黒髪の美しい小柄な40代のタイ人女性で、きっとどこへ行ってもうまくやれるであろう人格者。
(なのですごい尊敬しています。家賃100ドルでいいからうちに住めば?と誘ってくれたのもマリさん)
この、マリがいない間に職場で一悶着ありました。
仕事は大変だけど、シェアハウスもいい所見つけたし、いつものように一生懸命仕事をこなして、
穏やかに最終勤務日を迎えられると思っていたのは大間違いでした。
まさか辞める前にこんな波乱に巻き込まれるとは…..!笑
まずマリさん来なくなってから、同僚のタイ人男子たち三人がとってもわかりやすくサボり始めました。笑
時間がないぞー急げー!とスタッフ全員の力を合わせるべき場面でも、
タイ人男子達はファ〜〜ッと外で出て行ってしまったり
(えーそのタイミングー?!って時が多い笑)、
明らかにすぐ終わる用事なのにそのまま帰ってこなかったり、
基本やりたくないことはやらない(誰かがやるだろうという考えらしい)、
そしていつでも女子のように常に二人組で行動しています…
(「ここは学校じゃないんだよ…」と突っ込みたい)。
しかもサボりの主犯格がマリの息子なので、どうにもやりにくい。
息子はどうでもいいけど、マリには迷惑かけたくない。
しばらく同僚のジェニーちゃん(同僚。強気のコリアン女子)と
「うわ、またサボってるね…」とコソコソ話していたのですが、
あまりに度が過ぎているためヤーさんにチクりましたワーホリ二人組。
(ちなみにヤーさんとはマリさんの次に古参のタイ人女性。
いつも無口で仏頂面だが仕事終了時の笑顔は女神級。
私はヤーさんの言ってることが20%位しか理解できません…。)
ヤーさんも彼らがサボっているのに気づいていて何度も注意したようですが、
改善される様子もなく…ヤーさんは早々に諦めて
「彼らに注意する時間があったら早く仕事を終わらせた方がいい」という判断に落ち着いた模様。
するととうとうジェニーちゃんがキレました。
「なんであいつらばっかり休んでるの?あいつら給料泥棒だよ。私もうこんなところに居たくない。」
そう言い放つと、ジェニーちゃん、本当に次の日から来なくなりました…!!
まさかまさか、私より彼女が先に辞めるとは。
彼女もあと数週間で6ヶ月間を満期で終えるところだったのに、
ドがつくほどの真面目なジェニーちゃんには耐えられなかったようです…!
ああ…ジェニーちゃん…
ド真面目で超働き者のコリアン女子、あなたとの思い出が走馬灯のように頭を駆け巡ります。
あなたは私の勤務初日、ひときわ鋭い、射るような目つきで私を睨んでいましたね。
そしてどんな小さな事でも早口の英語で常にアグレッシブに対応してくれました。
いつも無表情ですぐ怒るので、何か話すのにも緊張気味でしか接することのできなかったジェニーちゃん。
一時は顔も見たくないほど嫌になった時も、彼女の攻撃的な物言いにイラっとして、
衝動的にホースで水かけてやりたくなった時も一度や二度ではありませんが(最悪やな)
一度大喧嘩をしてから、別人のように優しくなって、それからは一度も怒らなくなったジェニーちゃん。
この仕事を終える時、どんなお礼をして、どんな言葉をかけて終わろうか…と
考えていた日々もむなしく、ジェニーちゃんはあまりにも唐突すぎる形で去って行きました。
まあ、でも最後までジェニーちゃんらしかったなー。
自分を曲げる事なく、最後までジェニーちゃんはジェニーちゃんだったのでした。
や、でもこのただでさえ人が少ない時期にいなくならなくても…とは思いましたが。笑
それからは針の筵と申しましょうか、翻訳家(ジェニーちゃん)のいなくなった今、
ほぼ言葉の理解出来ないヤーさんと一対一での仕事をこなさないといけません。
(でもジェニーちゃんもヤー語は50:50でしか理解できないと言っていた…!)
あたいのイマジネーション、なめんなよ?
ヤー語を理解するために耳をすましまくるも、大体ヤーさんは全ての要件を「ヒロ!!」の一言に納めてくる為、耳をすましてもほぼ理解不能。
60年連れ添った夫婦ならまだしも、ごめん私ただのワーホリーーー!
しかもヤーさんはいつも私を呼ぶ時「ヒロ!」と大声で叫ぶので
(怒ってる訳じゃないけど怒ってるように聞こえて無駄にビビる)
それが耳についてしまって工場の雑音の中「…ヒロ…!」と幻聴が聞こえてくる始末(多い時は1日4回)。
(あ、でもここの工場幽霊出るらしいですよ!深夜に女性の叫び声が聞こえるんだそう。
正体が近所のアル中だとしても、どんな工場やねん。)
タイ人男子達はヤーさんと居ると怒られるから?サボりたいから?
基本ヤーさんには近づきません。(同じタイ人なのにね…)
ああ、ジェニーちゃんにしろ、ヤーさんにしろ、
今まで一番避けてきた(避けんなよ)人に強制的に近づかないといけない状況。
というわけでのらりくらりとヤーさんを理解しようと奮闘する日々が始まったのですが、
ある日私は思いました。
ヤーさんの言葉がわからないのは、私が彼女のことを理解しようとしてない、
あるいは好きじゃないからだということに。逆にいうと好きであれば理解は出来ると。
(まー彼女はいつも仏頂面だから余計内容がわかりにくいというのは置いといて)
たとえ相手が私に興味が全くなくても、職場では私だけは理解者であろうと
(無理やり)思いこむことにしました。
その甲斐あってか?まーなんとなく最後にはヤーさんとの間に戦友のような
うっすらとした絆が出来上がり(?)前より会話も増えました。
そして、最終勤務日の二日前。
例のタイ人男子たち、仕事が始まって2時間半経っても全く仕事場に現れず
(その間広い工場をヤーさんと二人で掃除…)
やっと現れたと思ったら、ちょっと掃除したあとなんとトイレに籠ってスマフォをいじり始めました。
(私はその時は工場内ではなく、トイレとオフィスの方を掃除していました)
外からはヤーさんが激しくタイ人男子を呼ぶ声が聞こえます。
まー私今はこうして落ち着いて書いてますが、
当時は彼らに対して隙あらば横っ面張り倒したい気持ちで働いていましたので、
とうとうここに来て溜まったイライラが爆発しました。笑
駆け足でトイレまで行くと、奴らが入ってるトイレのドアめがけて力任せにドアをガンガンガン!!と叩くと、施錠されてないドアから(スマフォいじってるだけだからね!)目をまん丸にして飛び出してくるタイ人男子!
そんなびっくりした顔のままの奴に詰め寄って
「なんでお前はそんなにレイジー(怠け者)なんだ!!!」
と、数週間溜め込んだ怒りを吐き出すように口走り、「ヤーがあんたのこと呼んでるよ!」。
それからさらに「お前はクビになりたいのか!!」とタイ人男子に叫ぶ、深夜1時(笑)
あんたどこの経営者ですか、と自分につっこみたい(笑)
「もういい、ボスに手紙書くわ」と言い放ち、私は仕事場へ戻りました…。
いつもニコニコ、愛想よく黙って働く日本人女子が鬼のようにドアを叩き怒り狂う様は彼らにとってどう映ったのかはわかりませんが、その後も、次の日も彼らは時間通りに来てちゃんと働くようになりました。
あー、よかった。といっても私もう辞めるんですけどね。
そんなことがあって、一応ボスに長い手紙を書くも、ちょうど私と入れ替わりでマリが戻ってくることになったので
ボスに手紙を渡すことはなくなりました。英語で告発文書いたの初めてだわ….。
まー、でも20~24歳そこらの遊び働き盛りの若いタイ人男子がサボるのもわかるっちゃわかるんですけどね…..
私の周りには興味あることを仕事にしている方が多いので、彼らについては思うことも色々ありましたが、長くなるので伏せておきます。
でもただ一言、仕事をすると決めたらそこではきっちりやって欲しい。
サボるなら辞めてほしい。働き者なら他にいくらでもいるぞーと。
そんなこんなで迎えた最終勤務日でしたが、なんと帰り際にフォークリフトのおじちゃんにバラの花束まで貰えて
(その日、なんとヤーさんも同じ日に辞職だったんです;)「やり切った!」という充足感と共に工場を後にすることが出来ました…..。
帰り際に眺めた朝日がいつもより眩しく感じました。笑
というわけで終わりました、6ヶ月間。
後日工場に「直雇用してくれ〜」と交渉に行きましたがダメでしたー。
(なんでも、クリーナーは守秘義務的なこともあり?難しいらしい。ボスも出てきてくれたので、諦めもつきましたが….)
今は不規則生活で荒れに荒れた胃腸の調子を整える為に断食(レモネードクレンジング)してます。
来週からは愛する旦那さんも来てくれるのでしばしの休息…。
なんだか、やっと人間らしい生活している気がします。笑
まだパースにはいるので、気が向いたらまた就活しよっかなと。
でももう働きたいなー。力有り余ってます。笑
パースの工場情報、少しだけあります。欲しい方いたら連絡くださーい。
余談。先日もらったバラの花束ですが、花瓶に生けたのにも関わらず
勝手にドライフラワーになってました!笑 どんだけ乾燥してんねん、パース!!!